通信時間は、データ量を実効速度で割ると求められます。80Mbyteを20Mbit/秒で送る例なら、80×8÷20=32秒です。実効率が示されていたら、公称速度にその割合を掛けて実際に使える速度を先に求めます。
ここでは自作3題で時間・実効率・必要速度を練習します。速度と実効率は一定で、追加の待ち時間はないという計算モデルです。実際の回線の転送時間を保証するものではありません。
1byteは8bit、時間は量÷速度で求める
1byteは8bitです。bpsはbit per secondの略で、1秒当たりのbit数を表します。
IPAの現行シラバス一覧にあるVer.6.5は、情報量の単位と伝送速度bpsを学習対象に挙げています。以下ではbyteを省略せずに書きます。速度は主にMbit/秒と表し、量と速度の単位を見分けられるようにします。
| 表記 | この教材での意味 | 換算例 |
|---|---|---|
| 1byte | 8bit | 80Mbyte=640Mbit |
| 1Mbyte | 1,000,000byte | Mは10の6乗 |
| 1Mbit/秒(1Mbps) | 1秒に1,000,000bit | 20Mbit/秒=2.5Mbyte/秒 |
| MiB | 2の20乗byte | Mbyteと同じ値として扱わない |
MbyteとMiBの違いは、NISTの単位解説でも確認できます。この教材は1M=10の6乗、1byte=8bitで統一し、試験問題を解くときは問題文の指定を先に確認します。
MbyteとMbitは、同じMでも単位が違います。1byte=8bitに直してから割ります。片方がGbitやkbitなら、G・M・kも同じ単位にそろえます。
例えば0.08Gbyteなら、1G=1,000Mという指定では80Mbyteです。まず0.08×1,000=80と接頭語をそろえ、その後80×8=640Mbitへ変えると、何の単位をそろえたかが分かります。
毎秒20Mbitずつ送るなら、640Mbitを送るには32秒かかります。このように送る量を1秒当たりの速度で割ると、必要な時間が出ます。速度が一定で追加の待ち時間がない問題では、次の3式を使います。
時間を求める式は「データ量÷実効速度」です。速度なら「データ量÷時間」、量なら「実効速度×時間」となります。何を求める場合も、時間・速度・量の関係は同じです。
例えばMbitをMbit/秒で割ると秒になり、逆算ではMbit/秒に秒を掛けるとMbitに戻ります。式に数値だけを書くより、単位も添えると取り違えに気づきやすくなります。
以下の「実効率」は、公称速度のうちデータ転送に使える割合として問題内で与えます。公称速度にこの割合を掛けて、計算に使う実効速度を求めます。
練習1 80Mbyteを20Mbit/秒で送ると32秒
- 80Mbyteのデータを、一定の20Mbit/秒で送ります
- この速度をすべて転送に使え、追加の待ち時間はありません
- 送り終わるまでに何秒かかりますか
80Mbyte×8=640Mbitです。ここでbyteからbitへ変わるので8を掛けます。
640Mbit÷20Mbit/秒=32秒です。答えは32秒になります。
20Mbit/秒×32秒=640Mbitです。さらに8で割ると80Mbyteに戻ります。
別の解き方では、20Mbit/秒を8で割って2.5Mbyte/秒にします。80Mbyte÷2.5Mbyte/秒でも32秒となり、両方の道筋が一致します。
80÷20=4秒という答えはbyteとbitがそろっていません。量をbitへ直す80×8÷20と、速度をbyte/秒へ直す80÷(20÷8)はどちらも32秒になります。
練習2 実効率30%なら、公称速度の0.30倍で計算する

- 120Mbyteを、公称50Mbit/秒の回線で送ります
- データ転送に使える速度は公称速度の30%で一定です
- 追加の待ち時間はなく、送り終わるまでの秒数を求めます
| 順序 | 式 | 結果 |
|---|---|---|
| 1.実効速度 | 50Mbit/秒×0.30 | 15Mbit/秒 |
| 2.量の単位換算 | 120Mbyte×8 | 960Mbit |
| 3.時間 | 960Mbit÷15Mbit/秒 | 64秒 |
| 4.逆算 | 15Mbit/秒×64秒÷8 | 120Mbyte |
30%は0.30として計算します。公称速度50Mbit/秒に0.30を掛けると、実際に使える速度は15Mbit/秒です。時間ではなく速度に掛けるのが、この解き方の要点です。
公称速度を全部使える場合は、960÷50=19.2秒です。その30%しか使えなければ、かかる時間は19.2秒より長くなるはずです。計算前にこの関係を予想できます。
960÷50×0.30=5.76秒では、速度が下がったのに、かかる時間まで短くなります。正しくは960÷(50×0.30)=64秒です。実効速度15Mbit/秒を分母に置くと関係がはっきりします。
時間を出してから実効率で直すなら、19.2÷0.30=64秒です。最初は式を一つに詰めず、実効速度を別の行へ書く方法がおすすめです。
練習3 実効率75%で40秒以内に送るには公称16Mbit/秒が必要
- 60Mbyteを40秒以内に送り終えたいとします
- 実効速度は公称速度の75%で一定、追加の待ち時間はありません
- 公称速度は最低何Mbit/秒必要ですか
今回は40秒で送り切るために、どのくらいの公称速度が必要かを求めます。先に必要な実効速度を出し、それを0.75で割ると公称速度に戻せます。
| 順序 | 式 | 答え |
|---|---|---|
| 量をそろえる | 60Mbyte×8 | 480Mbit |
| 必要な実効速度 | 480Mbit÷40秒 | 12Mbit/秒 |
| 必要な公称速度 | 12Mbit/秒÷0.75 | 16Mbit/秒 |
| 検算 | 480÷(16×0.75) | 40秒 |
このモデルでは公称16Mbit/秒以上なら、40秒以内という条件を満たします。12Mbit/秒は実際に転送に使う速度です。問われている公称速度の答えは16Mbit/秒になります。
例えば公称15Mbit/秒なら、480÷(15×0.75)=約42.67秒です。40秒を超えるため、今回の条件を満たさないことも確かめられます。
計算の間違いを見つけるには、答えの大きさの変化も使えます。ほかの条件を同じにして、送る量だけが増える場合と速度だけが増える場合を分けて考えます。
練習1で量だけ2倍の160Mbyteなら160×8÷20=64秒、速度だけ2倍なら80×8÷40=16秒です。量と速度を両方2倍にすると160×8÷40=32秒で元と同じになります。
量が増えれば時間も増え、速度が上がれば時間は短くなります。単位をそろえて計算した後にこの関係と比べると、式の取り違えに気づきやすくなります。
計算ツールで数値を変えると、途中式の違いを比べられる
下の計算ツールでは、データ量や速度を変えて答えを比べられます。自分の答えと違ったら、単位換算→実効速度→時間の順に途中式を見比べると誤りを探せます。
- 「自作例を読み込む」で本文と同じ例を選び、容量・単位・実効率を確認して「計算する」を押します。本文のMbyteはアプリのMB、Mbit/秒はMbpsに対応します。
- 途中式では、bitへの換算と実効率を100で割る計算が分かれています。自分の式と比べると、どの行で違ったかを探せます。必要速度を求める場合も、転送に使う実効速度と公称速度が別々に示されます。
- 次は容量・単位・速度などを一つだけ変え、答えの動きを予想してから再計算します。値を編集すると前の結果は隠れるので、改めて「計算する」を押してください。
単位は問題文の指定を優先します。MBとMiBは別の倍率で、速度入力はbit/秒系です。byte/秒の値は先にbit/秒へ換算します。入力は0より大きい数、実効率は0超〜100%で、整数部12桁・小数部6桁まで使えます。桁区切りのカンマは入れずに入力してください。
入力したデータ量・速度・実効率から、練習問題の途中式を確認できます。途中を含む計算値の表示は最大8桁の有効数字で、「≈」は概数です。表示を丸めた値で手計算すると差が出る場合があります。
学びを選ぶ · 計算練習
通信時間・必要速度を計算する
容量と条件を入れると、答えと確かめ方が分かります。
一定の実効率を仮定した計算です。実回線を測定する機能はなく、実際の所要時間を保証しません。
自作例を読み込む
入力した条件と一定の実効率から求めた値です。
計算式・単位の換算を確認する
内部では分数で計算し、単位の定義に使う固定倍率は省略せず表示し、式の途中を含む計算値は最大8桁の有効数字で表示しています。「≈」は概数を示します。表示値を使った再計算には丸めによる差が出る場合があります。
単位と計算の前提
- 1 byte = 8 bit。MBは10の6乗byte、MiBは2の20乗byteです。
- Mbpsは1秒当たり10の6乗bit。速度入力にはbyte/秒を使用しません。
- 実効率は一定と仮定します。通信開始の待ち時間、速度の時間変動、再送などは個別にモデル化していません。
- 本アプリ自体には入力の送信・保存機能はありません。設置先サイトやブラウザーの計測・復元機能までは保証しません。
単位の根拠:NISTの2進接頭語の説明
違った行が見つかったら、単位・割合・式のどこを取り違えたかをメモします。解説やアプリの答えを隠して解き直すと、直した手順を自分で使えるかが分かります。計算欄が使えない環境でも、本文の換算表・3つの練習・誤答の直し方で学習を続けられます。
bitとbyteで迷うなら換算、実効率で迷うなら速度の計算へ戻る
問題1で4秒になったなら、byteからbitへの換算が抜けています。問題2で5.76秒になったなら、実効率を掛ける位置が違います。間違えた途中式に合う解説を読むことで、同じ誤りを直せます。
bitとbyteで迷うなら単位付きの例題、実効率で迷うなら公称と実効を分けた途中式が役立ちます。別の条件で式が立たない場合は時間・速度・量を入れ替える練習、自分の誤りが分からない場合は、途中式を講師に見てもらえる講座が役立ちます。
教材や通信講座を選び直す必要がある場合は、ITパスポートの独学教材・通信講座の比較へ進み、計算説明や質問範囲を確かめてください。質問の回数・対象・利用期限を整理したいときは、通信講座の質問サポートの確認方法も使えます。
同じ行で迷う場合は、短い復習を予定に置く方法があります。復習に使う時間が見えてきたら、週間学習計画ツールで通常の枠と予備の枠に分けて予定を組むこともできます。
3題の式を自分で説明できたら、単位や実効率を変えた問題へ進めます。量・速度・時間のどれを求める問題でも、単位をそろえて自分で式を立てることが次の目標です。
資料情報は2026年10月1日時点です。自作演習の結果は本文の条件に基づきます。実際にファイルを送るときは、その場で測った速度や待ち時間なども関わります。
書いて整理したい方には、ITパスポートの通信速度計算|bitとbyte・単位・所要時間を整理する練習 回答用シート(PDF)も使えます。
